4月24日博多区某所で、九州アナキズム研究会が開催されました。発表の一本目は、足立正生松田政男の風景論を中心にした足立映画の軌跡について、でした。発表者が英語話者であり、オーストラリアのシドニー大学への修士論文提出予定の内容であったため、英語日本語飛交いつつ、非常に濃い内容となりました。問題系として浮かび上がっていたのは、ピンク映画全盛期における時代背景、シチュアシオニストとの同時代性や、風景論の「論」というよりもその「方法」の内実についてでした。今後の議論の展開が期待されます。

発表の二本目は、アナルコ・コミュニズムについての素描で、クロポトキンやルクリュのそれや、クロンシュタットやマフノ運動(そして現在のクルド)の武装闘争についてでした。発表者が博多弁話者(一応東京出身)であり、参加者がパリ人やデリー人、シドニー人、横浜人(浜っ児)など、博仏英語で混合玉石の、アナーキー状態(でも秩序は保たれている)。

ということで次回は、インドのフェミニズム運動、フランスの都市論についての発表がなされる予定となりました。それと時間があったら、ルクリュとクロポトキンの続きの議論が発表される予定です。